米粉にはどのような栄養素が含まれている?

米は、小麦に含まれるアレルギーの原因物質「グルテン」を含まないため、小麦アレルギーのある方やグルテンフリーの食生活を実践している方に支持されています。また食のスタイルが多様化するなかで、小麦粉の代替品として米粉に注目が集まっています。(※1)
米粉の基本的な栄養成分
米粉100gあたりの栄養価は以下の通りです。
- カロリー:356kcal
- たんぱく質:6.0g
- 脂質:0.7g
- 炭水化物:81.9g
- 糖質:81.3g
- 食物繊維:0.6g
たんぱく質は筋肉や皮膚を構成する栄養素で、食物繊維は整腸作用があります。また体内で合成できず食べ物から摂取する必要があるという点が特徴的な「ミネラル」のうち、米粉には亜鉛・マグネシウム・カリウムなどが含まれています。(※2,3,4,5)
米粉 糖質(カロリー)の関連記事
米粉の糖質やカロリーは?米粉パンの特徴やダイエットへの取り入れ方も解説
米粉と小麦粉の栄養を比較

*カロリーはほぼ同等で脂質は米粉の方が少ない
米粉と小麦粉のカロリーを100gあたりで比較すると、米粉は356kcal、小麦粉は349kcalです。米粉のほうがややカロリーが高いものの差は7kcalであり、ほぼ同等だと言えます。一方で脂質の量は米粉が0.7g、小麦粉が1.5gと約2倍の差があり、米粉の方が少ないのが特徴。そのため、米粉は食事の脂質量が気になる方におすすめの食材です。(※2,6)
*たんぱく質は小麦粉の方が多いが、米粉はアミノ酸スコアが高く、良質なたんぱく質源
100gあたりのたんぱく質量を見てみると米粉は6.0g、小麦粉は8.3gと小麦粉の方がたんぱく質が多く含まれています。
なお、たんぱく質に含まれる必須アミノ酸のバランスを示す指標である「アミノ酸スコア」を比較すると、米粉は65、小麦粉は41と米粉の方が高いのが特徴です。この数値が高いほど、たんぱく質としての栄養価が高い食品であると言えます。(※2,6,7,8)
*米粉は油の吸収率が低く、揚げ物がヘルシーに仕上がる
揚げ物の衣として使う場合の油の吸収率を比べると、米粉は21%、小麦粉は38%(鶏もも肉を揚げた場合)です。米粉の方が油の吸収率が低いため、小麦粉の代わりに米粉を衣に使うと揚げ物がヘルシーに仕上がります。たとえば衣と合わせて100gの鶏もも肉を揚げた場合、米粉衣の場合は21g、小麦粉衣の場合は38gの油が吸収されます。この油の量の違いだけで、約150kcalの差になります。(※1,9 ,10)
*米粉はグルテンフリーでアレルギー対応に代替え可能
小麦粉には小麦たんぱくのグリアジンとグルテニンが含まれていて、小麦粉に水を加えて練ることで「グルテン」を形成します。グルテンは、パンのふわふわとした食感を生み出すのに重要な成分です。一方で米粉には、グリアジンやグルテニン、グルテンは含まれていません。そのためアレルギーがあって小麦粉が食べられない方の代替えにぴったりです。(※1,11)
米粉の栄養的特徴

*アミノ酸スコアが高い
米粉はアミノ酸スコアが65と小麦粉より高く、イソロイシンやロイシン、トリプトファンなどの必須アミノ酸がバランス良く含まれています。必須アミノ酸はたんぱく質を合成するのに必要ですが、体内で作れないため食事から摂ることが大切です。米粉に含まれる必須アミノ酸のうち、とくに含有量が多いのはロイシンです。米粉100gあたりに490mg含まれています。(※7,12,13)
*ビタミンB群が含有
米粉にはビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6などといったビタミンB群が含まれています。ビタミンB1はグルコースの代謝に、ビタミンB2は脂肪酸のエネルギー代謝に関わっている栄養素です。
また、ビタミンB6は免疫系を保つ作用があります。ビタミンB6の必要量はたんぱく質摂取量が多くなると増えるため、高たんぱく質な食事をしている方はしっかり摂ることが大切です。(※2,14)
*ミネラルも含有
米粉はさまざまなミネラルを含有しています。主なミネラルの100gあたりの量はカリウムが45mg、マグネシウムが11mg、亜鉛が1.5mgです。
カリウムはナトリウムを排出する作用があり、塩分の摂りすぎ対策に役立ちます。また、マグネシウムは骨を構成し、亜鉛は免疫系を助けるはたらきがある栄養素です。(※2,15,16,17)
*脂質が少ない
米粉に含まれる脂質の量は100gあたり0.7gとごく少量です。また、揚げ物の衣にした場合の吸油率が小麦粉より低いというメリットがあります。
そのため、揚げ物や焼き物など小麦粉を使う料理を作るとき、代用品として米粉を活用することで低脂質な食卓作りに役立ちます。脂質の摂取量を抑えたい方や、ヘルシー志向の方におすすめです。(※1,2)
*グルテンフリーでアレルギー対応
米粉は小麦粉とは違って、アレルギー症状を引き起こす「グルテン」が含まれていません。そのため、小麦 アレルギーの方の代替食品として役立ちます。
シチューやポタージュのとろみをつけるときや、パン作りに米粉を使ってみてはいかがでしょうか。(※1,18)
米粉の種類と栄養の違い

*うるち米粉・もち米粉・玄米粉の栄養面での違い
もち米を原料とする「白玉粉」や、玄米を原料とする「玄米粉」は、うるち米から作られる一般的な米粉(上新粉)と栄養価が異なります。
白玉粉は米粉と比べると、たんぱく質や鉄が多く含まれます。玄米粉は米粉よりもたんぱく質や食物繊維、亜鉛や鉄などのミネラルがさらに豊富で、ビタミンEを含んでいるのが特徴です。(※2,16,17)
*用途に応じた栄養面からの選び方
一般的な米粉や玄米粉は料理やパン、お菓子作りなどに幅広く使えますが、白玉粉は団子や求肥などの和菓子作りに適しています。
米粉を使う料理の栄養価を高めたい場合は、米粉のなかでも食物繊維やミネラルをもっとも多く含む玄米粉を選ぶのがおすすめです。食物繊維や鉄、亜鉛の摂取量を手軽に増やせますよ。(※2,16,17)
【参考文献】
※1 米粉とは | 日本米粉協会
https://www.komeko.org/what/
※2 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」穀類/こめ/[うるち米製品]/米粉
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01158_7
※3 たんぱく質|健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-044
※4 食物繊維|健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-016
※5 ミネラル|健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-035
※6 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」穀類/こむぎ/[小麦粉]/薄力粉/1等
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01015_7
※7 多彩な日本の米粉の世界
https://www.komeko-life.com/ebook/pamphlet/index_j.html
※8 食品たんぱく質の栄養価としての「アミノ酸スコア」
https://www.jfrl.or.jp/storage/file/news_no46.pdf
※9 やってみよう!栄養価計算
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/cmsfiles/contents/0000506/506499/R2eiyoukakeisannhouhou.pdf
※10 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」油脂類/(植物油脂類)/調合油
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=14_14006_7
※11 米粉を用いたグルテンフリーパンの品質改善に関する研究
https://www.l.yamaguchi-pu.ac.jp/archives/2019/01.part1/03.nursing%20and%20human%20nutrition/04.nursing_OHNO.pdf
※12 アミノ酸|健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-001
※13 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」穀類/こめ/[うるち米製品]/米粉 アミノ酸-可食部100g
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01158_7&MODE=1
※14 水溶性ビタミン
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586563.pdf
※15 カリウム|健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-005
※16 マグネシウム|健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-034
※17 厚生労働省eJIM | 亜鉛
https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c03/12.html
※18 小麦アレルギー|食物アレルギー研究会
https://www.foodallergy.jp/tebiki/wheat/
(2025/08/01参照)