
ブームを巻き起こすパンは、もはや「おいしい」だけではありません。味や見た目はもちろん、新しい食感、発信源、素材や製法といった背景まで含め、納得する理由があるパンこそが、いま注目を集めています。
そこでまずは、2026年のパントレンドについて「3つのキーワード」を軸に整理。今年食べたいパンに出会うためのポイントを読み解いていきましょう。
*「音」と「動画」で楽しむパン
サクッとした歯ごたえ、食べながら奏でるザクザク音、ちぎるときのもちっとした伸び……。2026年は、おいしさ以上に、食べる体験そのものがパンのトレンド。SNSで情報をキャッチし、自らもシェアする楽しみが、パンを選ぶきっかけになってきています。
おいしそうな匂いや味わい、食感だけでなく目でも耳でも楽しむ、五感フル活用のパン体験に注目です。
*韓国・アジア発の逆輸入パン
韓国を中心に大ブームとなった新感覚のパンが日本に続々と上陸。実は「日本ならではの食材、技術 × 異なる文化のセンス」の融合で生まれたパンであることから、韓国・アジア発の逆輸入パンとして話題になっています。
見た目はまるで野菜、見た目はふつうのクロワッサンなど、おいしさを超えた一歩先の意外性がある、ハイブリッドなアイデアパンがトレンドになりつつあります。
*罪悪感のない「ご褒美」パン
2026年の人気パンを予想するうえで欠かせない、もうひとつの要素が「ヘルシー志向」です。それも、我慢しないヘルシー志向。たとえば、体に良いのにちゃんとおいしい、リッチなのに軽やか、そんな新しい価値観のご褒美パンが広まってきています。
特に米粉や全粒粉、古代小麦など、体にやさしい素材への関心が高まっていて、「高カロリーでも今日は特別!」と言い訳しながら食べるパンではなく、体思いで心も満たされるパンが、ご褒美パンの新定義です。
ここからは、いよいよ注目すべきパンを具体的にピックアップ。これら「3つのキーワード」をヒントに、2026年に見逃せない進化系パンを5つご紹介します。
【トレンド1】クルトシュ(煙突パン)|くるくる剥がして食べる新体験

*ハンガリー発祥!SNSで話題の「煙突型」フォルム
ユニークな「煙突型」がSNSで大バズり中の「クルトシュ」は、ハンガリー伝統のスイーツパン。棒状の専用型に生地を巻き付け、くるくると回しながら全体を焼き上げていく独特の製法と、型を外すと空洞(=煙突型)になる愛らしいフォルムが特徴です。
表面に砂糖がまぶされているので、焼くとキャラメリゼされ、外側はカリッと香ばしく、中はモチッとふわふわ。食感のコントラストがたまりません。そして最大のお楽しみは、その食べ方!螺旋状に巻かれた生地を、端からくるくると剥がしながら食べていくエンタメ性が楽しいと話題。
さらに、2026年に流行予想の米粉グルメを選出する「米粉トレンドグルメ」のパン部門で選ばれたのが、このクルトシュ。米粉で作るクルトシュは、特徴的なカリモチ食感がいっそう際立って好評です。
*2026年は「デコ・クルトシュ」に進化
2026年は、クルトシュを華やかに “盛る” ことで進化した「デコ・クルトシュ」が流行の兆し。シナモンやナッツだけでなく、空洞状の形を生かして、中にクリームやフルーツ、アイスを詰めた「スイーツ系クルトシュ」がブームになりそうです!
【トレンド2】進化系ベーグル|ニューヨークスタイルから「和」の融合へ

*NYスタイルから「もち・しっとり」の日本流へ
いま日本では高加水の「生ベーグル」専門店が急増中。NYスタイルに代表される、ずっしり重く噛みごたえのあるイメージが強かったベーグルは、日本仕様の「もっちり・しっとり系ベーグル」へと人気が移行しています。
人気店の多くは、国産小麦や地産地消の新鮮食材にこだわっている点もポイント。厳選素材が生み出す、もちもちと弾力があって食べやすい進化系ベーグルが、2026年の主流になってきています。
*断面萌え!厚切り具材の「ベーグルサンド」
そして、ランチ需要の主役に定着したのが、ボリュームたっぷりの「ベーグルサンド」。厚切り具材を挟んだ断面は、フォトジェニックでSNS映え抜群。米粉ベーグルやヴィーガン食材など、ヘルシーな選択肢も増えています。同じくベーグルブームに沸く韓国からの人気店進出も話題になり、ベーグルには2026年のトレンドキーワードが満載です。
ベーグルは、パンシェルジュたちの予測でも、2026年に流行するパン第1位に選ばれています。認定パンマニアのお墨付き!(※1)
【トレンド3】3D野菜パン(コグマパン等)|ハイクオリティな造形パン

*まるで本物!「映え」を超えたハイクオリティな造形
韓国発のトレンド「3D野菜パン」とは、野菜の形や質感をリアルに再現したパンのこと。「見た目は野菜、食べたらパン!」という驚きが、SNSで爆発的にヒットし、ギフトとしても人気を集めています。
ブームを象徴する代表的なパンが「コグマパン」。韓国語でさつまいもを意味するコグマの名称どおり、見た目はまさにさつまいもそのものです。紫芋パウダーで再現する色み、中にはねっとりとしたさつまいもあん、立体的な造形が、本物と見間違うほどのクオリティ。さらに、じゃがいもそっくりの「カムジャ(じゃがいも)パン」も大人気です。
*米粉を使ったもちもち生地が日本人の好みにマッチ
トレンドの流れとしては、米粉アレンジがおすすめ。日本人の好みにマッチするもちもち食感が強く、グルテンフリーの3D野菜パンが楽しめます。
【トレンド4】クロッチ(Cro-Mochi)|クロワッサン×餅の究極ハイブリッド

*ザクザクとモチモチが同時に押し寄せる新食感
こちらも、トレンド発信力が強い韓国のカフェ文化から上陸、クロワッサン×餅という意外性に驚く「クロッチ」。バターたっぷりのクロワッサン生地で、ボリューム満点のお餅を包んだ「背徳感」に、ワクワクが止まりません!ひと口頬張れば、サクッとモチッとが一気に押し寄せる新食感の虜です。
*動画映え間違いなしの「伸びる断面」
外はクロワッサンの見た目どおりサクッ、なのに、中はびよーんと伸びるお餅。断面のギャップを捉えた一瞬が、SNSで大バズり。その動画映えこそが、2026年のトレンドパンとして台頭する大きな理由になっています。
【トレンド5】サワードウ(Sourdough)|「腸活」と「本物志向」の原点回帰

*天然酵母が醸し出す、唯一無二の芳醇な酸味
健康への意識が高まるなか、2026年に大きな注目を集めるのが「サワードウ」。小麦粉やライ麦粉を発酵させて起こす天然酵母で作ったパンの総称です。じっくり時間をかけて発酵させるため、乳酸菌が多く含まれるのも特徴のひとつ。
「サワー(sour)=酸っぱい」という名が意味するとおり、酸味のある深い味わいで、腸活の観点からも期待されています。
*低グルテンで体にやさしい「毎日食べたい食事パン」
サワードウは、長時間発酵でグルテンの分解が進むため、一般的なパンに比べグルテンの含有量が少ない点にも注目です。消化しやすく体に負担の少ない性質が、「毎日食べるパン」として再評価され、伝統的なパンでありながら、改めてトレンドに上がってきています。
米粉を使って、完全グルテンフリーで作るサワードウも評判。体質や好みによって、選択の幅が広がっているのも嬉しいポイントです。
2026年は「五感で楽しむパン」が食卓の主役
2026年のパンは、味はもちろん、見た目・香り・食感・音・食べる楽しさ、すべての要素で驚きと満足が得られることが鍵。自分の好みに合わせて、健康目線で選ぶもよし、背徳感に溺れるもよし、誰かに伝えたくなる特別なストーリーがあるパンが、今年の主役です!
「米粉タイムズ」では、ここでご紹介したトレンドパンのレシピを順次公開中。ぜひ参考にしてみてください。
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【参考文献】
※1. 【年間70,000個のパンを食べる“パンシェルジュ”たちが予測】2026年絶対に流行るパンは?|日販セグモ株式会社|PR TIMES