
食材として身近な米粉と片栗粉。「どちらも見た目は似ているけれど何が違うの?」「片栗粉の代わりに米粉は使える?」と疑問に思ったことはありませんか。
本記事では、米粉と片栗粉の違いを原材料や栄養成分、用途ごとに比較しながら解説。代用できるケースや使い分けのポイントも紹介するので、料理やお菓子作りの参考にしてください。
米粉と片栗粉の違いとは?

米粉と片栗粉はどちらも料理によく使われる粉類ですが、原材料や特徴、向いている用途が異なります。
「米粉と片栗粉の使い分けがわからない」「片栗粉を切らしてしまったけれど米粉で代用できるの?」「グルテンフリーの粉について知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
まずは、米粉と片栗粉の原材料や栄養成分、主な用途の違いから見てみましょう。
原材料と成分の違い
米粉は、うるち米を細かく粉砕して作られます。一方、一般的に流通している片栗粉の多くは、じゃがいものでんぷんを精製して作られます。(※1,5)
栄養成分を比較すると、米粉には100gあたり6.0gのたんぱく質が含まれていますが、片栗粉は0.1gです。また、米粉には片栗粉にはない、マグネシウムや亜鉛などのミネラルも含まれています。(※2,3)
どちらもグルテンを含まないため、小麦粉の代替食材として利用できますが、食感や仕上がりには違いがあります。(※4)
| 項目 | 米粉 | 片栗粉 |
|---|---|---|
| 原材料 | うるち米 | じゃがいもでんぷん |
| 主成分 | でんぷん、たんぱく質など | でんぷん |
| カロリー(100gあたり) | 356kcal | 330kcal |
| たんぱく質(100gあたり) | 6.0g | 0.1g |
| 炭水化物(100gあたり) | 81.9g | 81.6g |
| グルテン | 含まない | 含まない |
| 主な用途 | パン、お菓子、揚げ物など | とろみ付け、衣、つなぎなど |
| (※2,3,4) | ||
【料理・用途別】米粉と片栗粉の使い分け方と仕上がりの違い
米粉と片栗粉は、用途によって向き・不向きがあります。どちらも料理に活用できますが、仕上がりの食感や見た目が異なるため、料理に合わせて選ぶことが大切です。
ここからは、とろみ付けや揚げ物、お菓子作りなど、用途ごとの使い分け方を紹介します。
とろみ付け
あんかけや中華スープ、ホワイトソースなどのとろみ付けには、片栗粉がよく使われています。片栗粉は加熱すると透明感のあるしっかりとしたとろみが付き、料理にツヤのある仕上がりを与えるのが特徴です。(※5)
一方、米粉もとろみ付けに活用できます。片栗粉ほど透明にはなりませんが、やわらかく自然なとろみが付きます。また、冷めても比較的とろみが残りやすいとされています。(※5,6)
和風あんや中華あんには片栗粉、ポタージュやホワイトソースには米粉というように使い分けるのがおすすめです。
揚げ物の衣
唐揚げや天ぷらなどの揚げ物では、食感の違いがわかりやすく表れます。片栗粉を使うと表面がカリッと仕上がりやすく、唐揚げらしい香ばしい食感を楽しめます。
一方、米粉を使うと軽くサクッとした食感になりやすく、時間が経ってもサクサク感が持続しやすいのが特徴です。(※1,6)米粉は小麦粉と比べて吸油率が低いのもポイント。
唐揚げや天ぷらの衣に使う場合は、好みの食感に合わせて選ぶとよいでしょう。
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つなぎ(ハンバーグ・肉団子など)
ハンバーグや肉団子などのつなぎとしては、米粉と片栗粉のどちらも使用できます。片栗粉は加熱すると粘りが出るため、もっちりとした食感になりやすいのが特徴です。一方、米粉は具材をまとめながらも比較的軽い仕上がりになります。
どちらもつなぎとして使用できますが、やわらかくふんわり仕上げたい場合は米粉、弾力のある食感を求める場合は片栗粉が向いています。
お菓子作り
お菓子作りでは、米粉のほうが活躍する場面が多くあります。米粉はクッキーやマフィン、焼きドーナツ、蒸しパンなど幅広いレシピに活用でき、グルテンを含まないため独特のほろっとした食感や軽い口当たりを楽しめます。(※1)
一方、片栗粉は生地の主材料として使われることは少なく、お菓子作りでは食感調整のために一部使用される程度です。
そのため、クッキーや蒸しパンなどを作る場合は米粉を選ぶのがおすすめです。
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米粉と片栗粉は代用できる?
米粉と片栗粉は用途によっては、代用できる場合があります。ただし、原材料や性質が異なるため、同じ仕上がりになるとは限りません。料理によっては食感や見た目が変わることがあります。
| 用途 | 米粉→片栗粉 | 片栗粉→米粉 | 仕上がりの違い |
|---|---|---|---|
| とろみ付け | 〇(代用可) | 〇(代用可) | 米粉は白っぽくやさしいとろみ、片栗粉は透明感のあるしっかりしたとろみ |
| 揚げ物の衣 | 〇(代用可) | 〇(代用可) | 米粉はサクッと軽い食感、片栗粉はカリッとした食感 |
| つなぎ | 〇(代用可) | 〇(代用可) | 米粉はふんわり、片栗粉はもちっとした食感 |
| クッキー・ケーキ | △(一部可) | ×(不可) | 米粉は主原料として使用できるが、片栗粉のみでは生地がまとまりにくい |
| パン作り | ×(不可) | 〇(代用可) | 米粉は主原料として使用できるが、片栗粉は難しい |
とろみ付けや揚げ物の衣は比較的代用しやすい用途です。一方、片栗粉はほぼでんぷんのみでできているため、生地の主材料として使うことは難しく、クッキーやケーキを米粉と同じように作ることはできません。食感を調整する目的で少量加えられることはありますが、主原料の代用には向いていません。(※1,5)
また、とろみ付けでは片栗粉のほうが透明感のある仕上がりになりやすく、米粉は白くやさしいとろみが付く傾向が。(※5)
料理の仕上がりを重視する場合は、それぞれの特徴に合わせて使い分けるのがおすすめです。
米粉と片栗粉に関するよくある質問(Q&A)
片栗粉の代わりに米粉はそのまま使えますか?
用途によっては代用可能です。揚げ物の衣やつなぎには比較的使いやすい一方で、透明感のあるとろみを付けたい場合は仕上がりが異なります。また、パン作りなどでは代用が難しい場合があります。(※1,5)
唐揚げには米粉と片栗粉どちらがおすすめ?
カリッとした食感を重視するなら片栗粉、軽くサクサクした食感を楽しみたいなら米粉がおすすめです。(※6)
どちらが優れているというわけではなく、好みによって選ぶとよいでしょう。
ダイエット中はどちらを選ぶべきですか?
米粉のカロリーは100gあたり356kcal、片栗粉は330kcalで、大きな差はありません。(※2,4)
ただし、米粉にはたんぱく質やミネラルが含まれているため、栄養成分の種類は片栗粉より豊富です。(※2)ダイエット中はカロリーだけでなく、料理や栄養バランスに合わせて選ぶことが大切です。
グルテンフリーなのはどちらですか?
米粉と片栗粉はどちらもグルテンを含みません。(※3)そのため、小麦粉の代替食材としてグルテンフリーの料理やお菓子作りに活用できます。
片栗粉の代わりに米粉でとろみを付けるコツは?
米粉はダマになりにくい特徴がありますが、少量の水で溶いてから加えると、よりなめらかに仕上がります。
加熱しながらよく混ぜることで、とろみが均一に付きやすくなります。(※5)
上新粉やコーンスターチとの違いは?
上新粉はうるち米を原料とする米粉の一種です。一般的な製パン・製菓用米粉より粒子がやや粗い特徴があります。(※7)
一方、コーンスターチはとうもろこし由来のでんぷんで、主にとろみ付けや製菓材料として使用されます。(※8)
あわせて読みたい:米粉と上新粉の違いとは?製法や特徴・用途について詳しくご紹介
米粉・片栗粉の特徴を把握して毎日の料理に活かそう
米粉と片栗粉はどちらも料理に欠かせない粉ですが、原材料や成分、向いている用途には違いがあります。とろみ付けや衣など一部の用途では代用も可能です。それぞれの特徴を理解して使い分けることで、料理の仕上がりをより理想に近づけましょう。
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参考文献
- ※1 日本米粉協会「米粉とは」https://www.komeko.org/what/
- ※2 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」でん粉類/片栗粉https://fooddb.mext.go.jp/
- ※3 食物アレルギー研究会「小麦アレルギー」https://www.foodallergy.jp/tebiki/wheat/
- ※4 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」穀類/こめ/米粉https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01158_7
- ※5 農林水産省「米粉の利用拡大について」https://www.maff.go.jp/
- ※6 日本米粉協会「多彩な日本の米粉の世界」https://www.komeko-life.com/ebook/pamphlet/index_j.html
- ※7 農林水産省「米粉の基礎知識」https://www.maff.go.jp/
- ※8 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」コーンスターチhttps://fooddb.mext.go.jp/