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再び店舗フェアがはじまりますね。第1回では「米粉を纏った穴子のフリット」を提供いただきましたが、お客さまの反応はいかがでしたか?

「米粉をまぶして揚げた穴子に夏野菜を合わせた一皿だったんですが、穴子のカリッと香ばしい風味は非常に受けがよかったですね。もともと『No Code』でフリットをつくるときは衣に米粉を使っているんですが、改めて揚げたときの香ばしさが格段に違うなと感じました」。

「米粉を纏った穴子のフリット」

第2回目のフェアでは、ジャガイモと米粉と合わせた「クリスピーハッシュブラウン」を考案いただいきました。メニューについて、詳しく教えてください。

「僕自身、米粉を使ったフリットがすごく好きなので、今回も揚げものにしようと思ったんです。そこで揚げものと相性がいい食材を考えたときに、やっぱりジャガイモかなと。そこから発想して、ハッシュブラウンにキャビアを合わせた一皿が出来上がりました。最近海外のレストランでは、こうしてハッシュブラウンをメインにしたメニューが流行っているんですよ。オーストラリアなんかに行くと、どのレストランでも見るくらい」。

米粉はどのように使われたのでしょうか?

「削ったジャガイモに米粉と塩を混ぜて揚げているんですが、米粉はジャガイモのつなぎ役にくわえて、表面を薄く覆う衣の役割も担ってくれています。カリッとサクサクに仕上がって、やはり米粉とジャガイモはいい組み合わせだなと思いましたね」。

「クリスピーハッシュブラウン」

調理工程で工夫した点はどんなところですか?

「材料を合わせたあとに、真空袋に入れてから一度蒸し器で蒸すんです。蒸しあがったら形を整えて一晩冷やし、そのまま揚げています」。

お料理の構成についても教えてください。

「イタリアンパセリが香るクリームチーズのソースに、ハッシュブラウンとキャビアを重ねています。ほんのり酸味のあるまろやかなクリームと、ハッシュブラウン&キャビアの塩気とのバランスを楽しんでいただけたら。アラカルトメニューなので、お酒が好きな方は白ワインやシャンパンと一緒に召し上がっていただくと、よく合うと思います」

ハッシュブラウンにキャビアを合わせるというのも新鮮ですね。

「いわば“高級なハッシュブラウン”ですよね。キャビアを合わせたのは、ハッシュブラウンとのバランスを考えてのことです。個人的に、キャビアの相手は素朴な食材がよくて。高級食材を合わせるとトゥーマッチになってしまうから、親しみのある食材のほうがキャビアも組み合わせた素材の味わいも生きるんですよね。このメニューに限らず、僕は普段からそうしたバランスの取りかたをしています」。

ほかに、普段からお料理を作るにあたって意識されていることを挙げるとしたら?

「基本的に、エンドユーザーは僕でありたいと思ってるんですよ。なので、自分が食べたい料理という視点から構成を考えはじめますね。あまり難しいことはせずに食材をシンプルに食べるのが好きなので、この食材をこう食べたらおいしくなるんじゃないか? という発想を起点にひも解いていきます。なのでジャンルに関しても、これといって決めていないんですよ」。

『No Code』のお料理は、さまざまなジャンルが融合されているんですね。

「はい。『クリスピーハッシュブラウン』のように外国らしい味付けをすることもありますし、日本料理をベースにすることもあるので、ジャンルは限定せずにいろんな国のエッセンスを合わせています。くわえて季節感やそのときどきで僕が興味関心のある要素を組み込んでいるので、その時期ならではの『No Code』の料理をみなさんに楽しんでいただければ嬉しいです」。

「No Code」米粉メニューフェアvol.2

  • メニュー名:クリスピーハッシュブラウン
  • 提供方法:アラカルト(4,000円)※税込
  • 提供期間:10月1日~11月30日(予定)
  • 予約は紹介制(https://nocode.co.jp/
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