戦後、1952年に創業した米屋「島田精米店」をルーツに持つ、日本初の国産米麺(フォー)専門店「COMPHO(コムフォー)」。“お米で皆を笑顔にしたい”という先代の思いを受け継いだ三代目が、2001年に虎ノ門に1号店をオープンしました。そんなコムフォーで使用するフォーは、なんと日本米を使用。その誕生までには15年の月日がかかったと言います。日本のフォー“米麺”を新しい食文化として根付かせる、コムフォーの挑戦について紹介します。
◾️メニュー名
山形豚としめじの甘辛煮込みのフォー 1180円(税込)
※カレー食べ放題設置店では1280円
◾️メニュー概要
お米の風味も感じる麺に合わせて、白だしスープをセレクトした和風フォー。甘辛醤油で煮込んだ豚バラとしめじ、味つき卵、フレッシュ野菜をトッピングしており、食べ応え満点。隠し味の酢と胡麻油によって、後味がすっきりとしながらも食欲の湧く味わいになっている。夏の疲れた体を癒し、食欲が回復する秋にも満足できる温かな一杯。
◾️米粉ポイント
うどんやパスタなどの小麦粉を主とした麺類と比べて消化がよく、胃の負担が軽いのが米粉を使ったフォーの魅力。国産の米粉を使うことで、もっちり、つるりとした食感に。ベトナムのフォーよりも食べ応えがあるのも特徴。
◾️メニュー開発ストーリー
お米で作る笑顔のために誕生したフォー専門店
今回お話を伺ったのは、フード事業部部長の石島達也さんと商品開発マネージャーの山本晋司さん。日本初のフォー専門店をオープンするに至った経緯を伺いました。
「お米屋さんがはじまりの弊社では、“お米で皆を笑顔にしたい”という思いがかねてからあり、飲食店をスタートするきっかけになりました。その上で、“他店にない価値を提供したい”との考えもあり、食堂やおにぎり屋さんではなく、お米が姿を変えたフォーに着目しました。ベトナムやタイなどに何度も足を運び、メニュー開発をして開業したのがこの『コムフォー』です」とは、石島さん。
立ち食いそばや牛丼など男性がひとりで入れる飲食店は多い中、女性が気軽に入れるお店は少ない。そんな姿を見て、女性がひとりで入れる場所になればと、虎ノ門に1号店が誕生しました。
そんなオープン以来、日本のお米を使ったフォー作りにチャレンジしてきたと山本さんは語ります。「私が入社する以前から日本米のフォーを作りたいと考えていたそうですが、本場ベトナムの乾麺よりも味や食感が納得のいくものができなかったそうです。さまざまな品種の米粉を使い、全国の米農家さんと試作を繰り返してきたのですが難しくて、日本米のフォーが完成するまでに15年かかりました」。
石島さんは「新潟県で米麺に適した“亜細亜のかおり”という品種を育てている農家さんに出会い、また同じく新潟県の製麺メーカーさんとも縁があり実現したのです」と話してくれました。
15年かけて完成した日本米ならではのフォー
出来上がったのは、日本米の米粉を9割、自然薯を1割使ったフォー。
「食べ応えのあるもっちりとした食感と、つるつるとした喉越しと舌触りの良さが特徴です。それまで使用していたベトナム産の乾麺は歯切れが良く、軽く食べられ、特に食感に大きな違いが出ました。ベトナム産乾麺と同じ太さ、厚みだとしっかりしすぎてしまうので、あえて少し細めに仕上げ、食べやすくなるよう工夫しました」と話すのは山本さん。
石島さんも「ベトナム産の乾麺の魅力もありますが、うどんやそば、ラーメンのように食事としてそれだけを食べることを考えると少し、物足りないと感じます。しかし、日本米のフォーならそれが解消でき、なおかつ小麦粉麺よりも消化がよく、胃の負担が軽いんです。また、国産という安心感もあります」と、日本米のフォーの魅力を語ってくれました。
また、和の食材や味付けとも相性の良い風味も特徴だと石島さんは言います。「日本米のフォーが完成してからは、特にシーズンメニューは和風のメニューも取り揃えるようになりました。今回のキャンペーンのメニュー『山形豚としめじの甘辛煮込みのフォー』も、麺のおいしさも感じてもらえるように和風に仕上げています」
「初めは、台湾料理の魯肉飯(ルーローハン)をイメージした一杯を考えていたのですが、よりお米のおいしさが感じられるようにスパイスを外し、和出汁を使い…とブラッシュアップしているうちに、この形になりました。夏の暑さで疲れた体を癒し、食欲をかき立てる味わいです。急に寒くなり冷えた体を温める優しい和のスープで仕上げているので、ぜひ試してみてください」と山本さん。
石島さんは、「コムフォーのフォーは、日本人の味覚に合うオリジナルのレシピ。食材は安心・安全の国産が中心ですよ」と、さらに魅力をアピールしてくれました。
フォーではなく、新しい食文化“米麺”を広める
今回のフェアに参画したのは、「よりたくさんの人に日本米を使用したフォーを食べてもらいたい」という気持ちがあったからだと、石島さん。「我々は、日本米を使用したフォーを“米麺”と呼んでいます。この米麺を多くの人に味わってもらい、日本の新しい食文化として根付かせたいという思いを持っているんです。日本人が大好きなお米と麺類、その両方である米麺なら、それができると信じています」。
また、米麺が広まることで、お米の消費量が減り苦しんでいる生産者たちの力になれると言います。
「米麺用の品種の栽培が農業の新しい形として定着していければ。弊社では、ホテル事業や介護、保育事業もしていて、そこではコムフォーのフォーを提供することもあるんです。コムフォーに来店するお客さまはもちろん、たくさんの方に食べていただき、まずはそのおいしさを知ってもらえたらと思います」と山本さん。
「フレーバーを加えた米麺など、他のアプローチもありそうですよね。スパゲティでいうところのナポリタンのような存在に、米麺をしていきたいです」と、石島さんは意気込みを語ってくれました。
COMPHO(コムフォー)
フェア名/米粉を使ったメニューフェア
期間/2023年11月1日(水)~2024年2月29日(木)
対象店舗/コピス吉祥寺店、丸の内オアゾ店、日本橋高島屋S.C店、with TERRACE大崎シンクパーク店、米麺食堂大手町ビル店、アーバンドック ららぽーと豊洲店
https://compho.jp/
米粉の魅力新発見!全国各地の飲食店で米粉料理が食べられる
「米粉を使ったメニューフェア」の情報はこちら
2023年11月1日(水)から2024年2月29日(木)の期間限定で、大手外食チェーンや日本全国の飲食店が参加する「米粉を使ったメニューフェア」が開催されます。既存の米粉メニューだけでなく、このフェアのために新たに開発された米粉メニューやフェア限定メニューを提供されます。期間中に好きな米粉料理を食べてX・Instagramで写真投稿すると抽選で豪華景品が当たるキャンペーンも実施中!