ライフスタイルショップ「AKOMEYA TOKYO」で、農林水産省が行う「米・米粉消費拡大推進プロジェクト」の一環として、米粉グルメフェア「日本ご当地 おいしさ発見!米粉の醍醐味」が3店舗で開催されました。フェア初日の2024年2月20日(火)には、AKOMEYA TOKYO in la kagūでメディア向け発表会が行われました。
はじめに登壇したのは、農林水産省 農産局 穀物課 葛原祐介 米麦流通加工対策室長です。葛原室長は、近年のお米の需要量や消費量の低下、またそれによって日本の食料自給率が低下することに言及。
「我が国で自給可能な穀物と言えば、お米。そんなお米を大切に守ることは、食料安全保障のためにも意味があります」と語ります。さらに、お米の消費量が減っている主な原因やお米を作る水田の役割についても解説しました。また、お米の需要量が減っている中で、米粉の生産量・需要量は増えているそう。実際、各種媒体のトレンド大賞やトレンド予想に、米粉や米粉を使った製品がノミネートされていると話しました。
続いて登壇したのは、株式会社AKOMEYA TOKYOの代表取締役社長である山本浩丈さん。
「AKOMEYAでは、“一杯の炊き立てのごはんから広がる幸せ”を届けていきたいと考えていますが、背骨となる商材の“お米”の需要が落ちており、改めてそこを広める必要があると感じています」。
「AKOMEYA TOKYO」は、ちょうど和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたころにオープンし、以来10年間、ブランドとして和食を啓蒙してきたという自負があるのだと言います。
「和食が世界遺産に登録されたのは、守っていかないといけないものだから。お米の生産者さんの高齢化が進むなか、5年後、10年後にはどうなって行くか分からないと感じています。そんなお米を守るためにも、お客様に米粉の可能性を伝えていけたらいいと思っています」と山本さん。ぜひ、たくさんの人々に足を運んでもらいたいと、期待を込めて話してくれました。
また、同社のマーケティング部の柘野英樹さん、商品部の平田和也さんも登場しフェアへの期待の気持ちや米粉の魅力について語ります。
「お米を軸に10年やってきた我々のミッションは“日本の食の可能性を広げる”ことです。中核を担うお米に危機が迫っている状況で、私たちに何ができるだろうと考えていたときに、米粉に注目しました」と柘野さん。平田さんは、米粉の魅力について話してくれました。「米粉の魅力は可能性だと思っています。今わかっている醍醐味以外にも、まだやり尽くしていない事があるのではと。今回のフェアでは地域性もテーマにしていて、さまざまな地域から幅広いメーカー、生産者さんの商品をご用意しました」。
その後は、このフェアに参加する21社の中から代表して4社が登壇。それぞれ、自社の商品のこだわりや米粉への思い、今後の展望について語りました。
「もともとは米農家で、6次産業化したのがおこめんです。つるつるもちもちの米粉ならではのおいしい麺で、広島の学校給食に取り入れてもらっているので、ゆくゆくは広島のソウルフードになれば」とは、株式会社おこめん工房の井掛雅祥さん。
お米にこだわったスイーツ作りを行う「COMERU(コメル)」のコミュニケーションズ株式会社の内橋良介さんは、「戦後お米屋さんとして始まり、お煎餅屋、洋菓子屋と営業してきました。原点であるお米を使ったお米のバウムは、地元の山形県庄内地方のはえぬき米粉を100%使用しています」と商品の魅力をアピール。
同じくバウムクーヘンを扱う株式会社SYOKUSANの佐々木遥香さんは、「全国の物産展にも出展していて感じるのが、米粉の認知度の低さ。お米の配給から始まった会社なので、お米に貢献したいとの思いで誕生したのがソフトとハード、2種の食感があるバウムクーヘンです」と話します。
株式会社RICE ENTERTAINMENTSの楠見敦美さんが登壇。まず代表取締役で女優としても活躍するMEGUMIさんからのメッセージムービーを投影し、お米への思いを発信しました。そして、楠見さんは、「米粉のインスタントラーメンを用意しました。今後は、ご当地ラーメンの開発や海外での米粉を使ったパンケーキのカフェ展開をしていきたい」と展望を語ってくれました。
続いては、フェアで販売される商品を使用したアレンジレシピのご紹介。まず、レシピを考案した米粉アンバサダーを務めるドグエン・チランシェフが米粉について語ってくれました。
「私のルーツであるベトナムは米食文化がある国です。特にフォーが有名ですが、日本にもおいしい“米麺”があることを知りました。どんな味付けとも相性が良い、汎用性の高さが魅力ですよね。グルメフェアは、いろいろな商品があると知ることができる機会。私自身もお米が好きなので、今後も食べていきたいですし、絶やさないよう貢献できたら」。
試食では、今回レシピに使用した「グルテンフリー米粉パスタ(フェットチーネ)」を販売する株式会社veeellの武智靖博さんが登壇。「麺自体に米の甘味があり、その風味が良いのでいろいろな料理に合うのが特徴です。カレーとの組み合わせは、皆さんが想像している通りおいしいです!」とチランさんが考案した「米粉カレー麺」に太鼓判。
「愛媛プレミアムソフトホールのフレンチトースト」を食べた平田さんは「フェアが始まった直後から評判の良い商品。自然に香るみかんの風味を生かして、優しい食感に仕上げていて、さすがシェフ!」と喜びの声を聞かせてくれました。
発表会の最後には、チランシェフによるアレンジ米粉料理をメディアの方々にも提供。その評判も良好で、今回のグルメフェアはもちろん、米粉への興味関心も高まりました。
「AKOMEYA TOKYO」 https://www.akomeya.jp/