米粉で作るお惣菜の特徴
小麦粉や片栗粉の代わりに米粉を使うことで、よりヘルシーに美味しく食べられる料理がたくさんあります。
その中でも「揚げ物」「粉物」「とろみづけ」に使うのは特におすすめです。
米粉は小麦粉よりも油の吸収率が低い性質があります。そのため「唐揚げ」や「天ぷら」は時間が経っても油っこさが出にくく、サクサクとした食感が長続きします。油切れも良いため油の節約にもなります。
チヂミやお好み焼きなどの粉物は、外はカリッと中はもちっと仕上がります。調理過程で生地を作る際にもダマになりにくく、混ぜるのも簡単です。
シチューや麻婆豆腐などのとろみづけを行う場合もダマになりにくいため、調理もしやすいという特徴があります。優しいとろみが徐々につくので、ダマになりにくく調整がしやすいですよ。
米粉の使い方
揚げ物に使う場合は小麦粉の代用として同様に使うことができます。チヂミやお好み焼きなどの水分を含んだものと混ぜる際は、分離しやすいのでしっかりと混ぜてください。とろみづけに使う場合は少量の水と混ぜて少しずつ足してください。
米粉の唐揚げ
外はサクッと、中はジューシーで香ばしい味わいの唐揚げは作る機会が多いおかずのひとつかと思います。米粉は油の吸水率が低いので、揚げ物に使うとサクサク感が長続きしてヘルシーな仕上がりになります。衣が厚くつかないので、鶏肉本来の味わいを楽しめるのも嬉しいです。衣が薄づきの分時間が経ってもあまり状態が劣化しないのも魅力です。
材料 <2人分>
- 鶏もも肉 300g
- 米粉 適量
- レモン お好みで
- ベビーリーフ お好みで
<A>
- しょうゆ 大さじ2
- 酒 大さじ1
- すりおろし生姜 小さじ1
作り方
- 鶏もも肉の余分な脂や筋を取り除き、ひと口サイズに切る。
- ボウルに①とAを入れ、よく揉み込み10分おく。
- バットに米粉を入れ、②にまぶす。
- 180℃に熱した油で③を揚げる。
- 器に④を盛り、お好みでベビーリーフ、レモンを添える。
ポイント
・長く下味につけると、味が濃くなりすぎるだけでなく、鶏肉と下味の液体との浸透圧の関係で、鶏肉の内部から旨味成分がしみ出てしまい、ジューシーさが失われてパサついてしまいます。漬け込みすぎないようにしましょう。
・米粉をまぶすときは押さえつけるようにしてまぶします。
・揚げ終わりに強火にすると、よりサクッとした食感に揚がります。冷めてもべたつきにくいのでお弁当にもおすすめです。
米粉の麻婆豆腐
ほどよい辛さと口の中でふわっとほどける豆腐が絶妙な麻婆豆腐は中華の定番。家庭で作る際、片栗粉でとろみをつけるのが一般的ですが、米粉を使ってとろみづけをすることができるんですよ。だまにならずにしっかりととろみがつくので、おすすめです。
材料
- 木綿豆腐 1丁
- 豚ひき肉 150g
- しょうが 1片
- にんにく 1片
- 長ねぎ 1/2本
- 唐辛子 1本
- ごま油 大さじ1
- 糸唐辛子 おこのみで
- ラー油 適量
<A>
- 水 200ml
- みそ 大さじ1と1/2
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 顆粒鶏がらスープの素 小さじ1
<B>
- 米粉 大さじ1
- 水 大さじ1
作り方
- 生姜、にんにく、長ねぎはみじん切りにする。
- 豆腐は2cm角に切り、熱湯にくぐらせて湯通しして、ざるに上げる。
- フライパンにごま油としょうが、にんにく、長ねぎ、唐辛子を入れて弱めの中火にかける。香りが立ってきたら、豚ひき肉を入れてほぐすようにしながら炒める。塩、こしょう(分量外)をふって下味をつける。
*香味野菜は焦げやすいので弱火でじっくり焦がさないように炒めます。 - <A>を加えて全体が馴染むように煮詰める。②を加えて豆腐を温める。
*豆腐は湯通ししてあるのでさっと火が通るくらい煮込めば大丈夫です。 - <B>を混ぜてから、回し入れてゆっくり混ぜてとろみをつける。
*米粉と水は1:1の割合で混ぜてください。 - 器に盛り付け、糸唐辛子をのせて、ラー油を回しかける。
ポイント
豆腐は湯通しすることで水っぽくならずにふわっとした口当たりになります。面倒でもこのひと手間でぐんと美味しくなりますよ。
ごま油に香味野菜を入れてじっくり弱火で香りをだすことで本格的な仕上がりになります。
米粉はダマになりにくいので、簡単にとろみをつけることができます。水で溶いてから混ぜてください。
米粉の卵焼き
卵焼きに米粉をいれるの?とちょっと疑問に思われたかと思いますが、米粉をいれて焼くことで卵液がしっかりとして巻きやすくなります。米粉が出汁を閉じ込めるのでじゅわっと美味しい卵焼きができますよ。
材料
- 卵 3個
- 白だし 小さじ2
- 水 大さじ2
- 砂糖 小さじ1/2
- 米粉 小さじ1
- 大根おろし 適量
- しょうゆ 適量
作り方
- 米粉と水を混ぜる、続いて卵、白だし、砂糖をいれて混ぜる。
- 卵焼き器にサラダ油を少量熱し、卵液を数回に分けて流し入れ都度巻きながら焼く。卵液がなくなるまでこれを繰り返す。
- 食べやすい大きさに切り、大根おろしを添える。お好みでしょうゆをかける。
ポイント
米粉を加えることで卵液に強度がでるため巻きやすくなります。
卵液にそのまま米粉を加えても問題ありませんが、種類によって溶けにくいものもありますので、米粉と水を混ぜてから卵を混ぜます。
米粉のお惣菜まとめ
米粉のお惣菜について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
サクサクで軽い食感の唐揚げは米粉ならではの仕上がりでおかずやおつまみ、お弁当にも幅広く活躍できます。麻婆豆腐などのとろみづけは失敗がなく優しいとろみですので、食べやすく素材の味も干渉しません。卵焼きのように、裏技のように使ってみるのもいいかもしれませんね。
今回はご飯に合うおかずを紹介しましたが、ご飯の代わりとなるお好み焼きのような粉物、麺やパスタなど米粉の可能性はどんどん広がっています。
米粉というとどうしても、和菓子やスイーツのイメージが強いですが、お惣菜にも幅広く活用できるので、是非使ってみてください。自分だけのオリジナルな使い方をみつけるのも面白いかもしれませんよ。