
老舗パン店が製造を担い誕生
現代のニーズに着目した米粉の蒸しケーキ。
2026年1月20日(火)から関東甲信越地区(新潟県、山梨県、長野県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)のローソンで販売がスタートした「国産米粉のやわらか蒸しケーキ」(149円税込)。その企画に携わったローソンの荒牧さんが「国産米粉のやわらか蒸しケーキ」の商品開発について話してくれました。
「農林水産省の「米・米粉消費拡大プロジェクト」が商品開発のきっかけになりました。これまで米粉を配合した商品は数少なく、定番品と呼べる商品はありませんでした。しかし、大きく2つの狙いがあり、今回チャレンジしたんです。ひとつは、日本の“食料自給率をアップしたい”ということです。日頃から意識している課題で、これをパンという商材を通して実現できたらと考えていました。そのために使う米粉は国産にこだわっています。もうひとつの狙いは、特に若い方の間で増えている“小麦をできるだけ避けたいというニーズを満たす”ことです」。
そして、「ローソン社内で米粉を使ったお菓子、菓子パンなどのさまざまなメニューを検討した結果、老若男女に受け入れてもらえるのが蒸しケーキなのではないか?とういうことになり、蒸しケーキが代表メニューでもある木村屋様に開発協力をお願いしました」と荒牧さん。
木村屋といえば、1869年に創業し、“あんぱん”を誕生させた、言わずと知れた老舗のパン店。日本独自のパン文化を育ててきた立役者でもあります。
完成までには、さまざまな素材を検討したり、配合バランスを微調整したりと、幾度となく試作品を作り、ローソンと木村屋總本店で試食を繰り返したのだそう。
「米粉はグルテンが含まれないため、小麦粉を使った蒸しケーキに比べ膨らみのボリュームがでず、その点を改善することに特に苦労しました。商品開発中に感じたのが、米粉の魅力は食感の良さだということ。小麦粉を配合することも検討しましたが、米粉ならではの食感を損ねてしまうので、穀類は米粉のみになるように工夫しました」とは、木村屋總本店の開発を担当した北澤さん。

ローソンの荒牧さんも米粉100%を望んでいたと話します。「米粉をブレンドした商品は過去にもあったので、使用する穀類は米粉100%にしたい、という思いは弊社としてもありました。それを見事に実現してもらい、ベースの素材は米粉、卵、油脂、グラニュー糖。米粉の“他の食材を活かす名脇役になる”という特性が感じられる商品になりました」。
小麦粉の味わいや食感の違いについて、木村屋總本店の熊野さんは「通常の蒸しケーキは小麦の風味が感じられますが、それがないので卵の味わいが大きなポイントに。シンプルな卵の風味が感じられ、まろやかな味わいに仕上がりました」と語ります。「ほろほろする口溶けの良さやしっとりとした食感も米粉ならではの魅力です」と北澤さんも話してくれました。
「蒸しケーキというとやわらかいイメージはあると思いますが、本当にしっとりやわらかく仕上がっているので、商品名にもあえて“やわらか”という言葉を入れてアピールしました」と荒牧さん。

米粉パンがいつでも手に取れる未来へ
その一歩となる商品を目指して。
1月20日の販売を前に、今後の展開について荒牧さんに伺いました。「ローソンでは通常新商品の販売期間は4~6週間ですが、今後定番化していきたいと思っています。というのも、小麦粉をできるだけ避けたいという方のニーズにきっとお応えできる商品になると思っているからです」。
そして「苦労したこともありましたが、良い出来上がりになったので、ぜひこのおいしさを味わっていただけたら。米粉のパンは冷やすと硬くなることもありますが、これは冷やしても、温めてもおいしいのがポイント。牛乳とはもちろん、紅茶や日本茶とも合いますよ」と食べ方の提案もしてくれました。

最後に荒牧さんから、「国産米粉のやわらか蒸しケーキ」を手に取る方へメッセージを語っていただきました。「シンプルに『おいしい』と喜んでもらえるように、苦労して開発いたしました。コンビニという誰でも気軽に来店できる場所で、米粉を使った蒸しケーキを販売することが、米粉の魅力を広く発信するきっかけに繋がればと思っております。そうして業界全体で米粉の商品が増え、その存在が当たり前になることを期待しています。そういった意味では、『国産米粉のやわらか蒸しケーキ』が歴史に残る商品になる可能性もあるかもしれませんね」。
「国産米粉のやわらか蒸しケーキ」を始まりに、いつでもどこでも、誰もが米粉の商品を手に取れる将来が見えてくる、米粉の可能性に満ちたインタビューとなりました。
LAWSON
